2017年09月23日

カネカネカネ






「…だから、大丈夫だって。……まあ、ちょっと渋い顔はされたけどさ…。
それでも必要な成績は取って来てるんだし、受験も…、まあ、合格圏内だしさ。そこは、頑張るし……」



教室の隅で、イツキと梶原は、努めて小さな声で内緒話をする。
イツキと加瀬に以前身体の関係があった事や、そのせいで加瀬と黒川が一揉めあった事は伏せながら、イツキは梶原に、今回の影響がどれくらいあるのかを聞く。

それなりの大学に合格しさえすれば良い、という訳ではない。
学校としては、今後の指針となるべく梶原に期待し、投資をしたのだから、それが回収出来ないのであれば、相応の手段に出るだろう。
梶原がこの学校に入るにあたっての奨学金。受験に際しての準備金、大学進学のための補助金…、何とか金、何とか金………

仮に全てが駄目になって、梶原が全額負債しなければいけなくなったら、それはいくらになるのだろうか。
イツキはそれが知りたくて梶原に詰め寄るのだけど、それは梶原にも解らないのか…うまく、話しをはぐらかされてしまう。



「………あのさ、梶原。………変な話だけど…。もし、その…、お金の事でどうこうって事があるなら…、俺……、ちょっとは助けられるかも知れない…」
「止めろよ、イツキ。そういう話」
「……でも、……梶原の学校のこととか…、問題があるのって…、俺が全部原因だと思う…、多分……」
「止めろって言ってんじゃん。イツキのせいじゃねーし」



微笑みながらも梶原の語気は強い。



「…確かに…、シビアに金の話になったらキツイさ。でも、そんなの、自業自得って奴だろ。俺が自分で考えるよ。
なんて言うかさ。…俺も、偉そうな事言っても、…結局自分では何も出来ないのかなって…、それが……、悔しい。
はは。お前も助けてやれない、自分もどうにもなんない、じゃ、本当、救いようがないよな……」



そう言って、笑いながらも、気落ちする梶原に
イツキは、掛ける言葉が見つからない。





posted by 白黒ぼたん at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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