2017年10月16日

佐野と焼肉・2







「この間、社長と焼き鳥屋で一緒に飲ませて貰ったんだけどよ。…なんか、変だったぞ?」
「……変って…、どんな風に?」
「んー。……俺はまたお前が何か、どっかで遊んでるのかと思ったぜ?」


佐野の話を聞いて、イツキも少し、考える。
実際、黒川とは大揉め中だし、様子が変だというのも解るのだけど、それでなぜ、自分が遊んでいると思われているのか。


「……違うよ。ちょっと言い争って…、…こじれちゃった。…「仕事」も続いたし…、小野寺さんも嫌だし。…梶原にも迷惑掛けちゃったし…」
「なんだ。いつもの夫婦喧嘩か」
「……夫婦喧嘩って…!」


思わず声を荒げるイツキに、佐野は笑って、焼きあがった肉をイツキの小皿に入れてやる。


若干、肉を入れるペースが早すぎる気がする。
タレだの塩だの。タンやロースやカルビやら。
焼く順序も、好みの味付も、何もかも。
気が付かない内にイツキは、黒川仕様になっている。




「……喧嘩、とかじゃなくて。……もうちょっと。
俺とマサヤの関係が…、どうにか、変わらないかなって…思ったんだけど。
マサヤは、別に何とも思ってないみたいで……

…結局、昔と一緒なのかな…。…お客さんと…したり、マサヤの相手したり…、そうやって都合よく使えれば、何でもいいのかな……

マサヤにとって俺って、ただの道具とか、…そんな感じ……」



イツキは焼酎の水割りに口を付けながら、そう、ぽつりぽつりと言葉を繋ぐ。
自分でも、自分が何に悩んでいるのか、解らなかった。
そんなイツキの迷いを、佐野は、笑いながらバッサリ切り捨てる。



「…あっはっは、何言ってんだ、お前?。お前と社長って、どう見たって相思相愛のラブラブだろ?
いっつもイチャコラして、ヤッたのヤられただの喧嘩も何も、ネタの内だろ?
社長がお前にベタ惚れなんて、見れば解るじゃんかよ!」




posted by 白黒ぼたん at 23:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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