2017年10月19日

佐野と焼肉・最終話







「………三人目って、……何?」



どうにか佐野と別れ、一人、帰りのタクシーの中。
飲み過ぎたせいか頭が働かないのだが、ふと、佐野の言葉を思い出す。


『…社長が言ってたぜ?…お前が、誰かと、ヤって来たって…』
『…そんなの。…仕事で、いっつもじゃん…』
『それ以外だろ?……社長が知らない奴、いるんじゃねぇの?』



そんなやりとりをしていたのだが、イツキには覚えがなく…
とにかく黒川が、自分に難癖を付けているのだけだと思っていたのだが…。


新宿の賑やかな街並み、行き慣れた美容院の前を通り過ぎて、はたと、気付いた。

「……ミツオさんと…、したのって…、いつ?……俺、それ、マサヤに言った?」
「……えっ、お客さん、何ですか?」

イツキの大きな独り言に、思わず、タクシーの運転手が返事をしてしまい、
イツキは酔った顔をさらに赤くして謝り、下を向いてしまうのだった。







『…複雑で色々あったから、逆に、素直になれねぇって…感じかな…』




佐野の言葉を、思い出す。


黒川が、本当は、自分をどう思っているのか。


知らなかった訳では、無い。





posted by 白黒ぼたん at 22:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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