2017年10月22日

清水の話・1







朝。
教室に入ったイツキが一番最初に目を合わせてしまったのは、清水だった。
別に何の意図もなく、本当に偶然だったのだけど

馬鹿なイツキは、思わず息を飲み、視線を逸らせてしまう。



最近のイツキは、ひとり遊びが過ぎる。
自慰など、年ごろの男子なら、珍しい事ではないが
イツキは少々、程度が違う。



「おはよ。…何? イツキ、どうした?」
「………なんでもないです」
「…んー?」


席に着き平静を装うイツキに清水は近寄り、顔を寄せ、尋ねる。
イツキはそっぽを向いたまま、口籠る。

汗や精液の臭いはシャワーで流してきたが、逆に、石鹸の匂いが、艶めかしく立つ。
自分が、性欲を持て余していることも解っている。
自分の、深い所までを知っている清水には、それがバレてしまう気がして

バレる前から、恥ずかしさで顔を赤くしてしまう。



「……また、何か…、あったのか?……黒川さんと?」
「…ちがいます…」
「ヤッて、朝帰りか?」
「…ちがいますッ」



ムキになって声を荒げるほど、余計、何かあったのでは無いかと思わせる。
それでも清水はそれ以上詮索する事は無く、冗談めかして軽く笑い



「まあ、何かあったら、俺に話せよ?」


そう言って、イツキの頭をぽんぽんとやって、去っていくのだった。







……続くんだ?

posted by 白黒ぼたん at 23:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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