2017年11月15日

やきもちの自覚







事務所で待ち合わせて、二人の部屋へ。
途中、コンビニに寄り、食料品などを買う。
本当はもっと大きな店で、肉や野菜なども買いたかったのだけれど
ヤクザもどきと男子高校生がカートを押して、スーパーマーケットでお買い物は、少々、荷が重い。



「…サラダ、サラダ…。ああ、ドレッシング、買い忘れちゃった。マサヤ、マヨネーズでいい?」
「…………ああ」



袋入りのカットサラダをボウルに開け、ハムを乗せ、隣にフライドチキンを置き、ボトルワインのコルクを抜く。
辛うじて黒川はリビングのボードからワイングラスを出し、後は、ソファに座り煙草に火を付ける。



「…冷蔵庫に入ってたチーズって、まだ大丈夫だと思う?」
「いいんじゃないのか、どうせ青カビだろう」
「…適当だなぁ…。お腹壊したら、マサヤのせいだからね」



久しぶりの二人の時間は、特に変わった様子もなく。
離れていた時間が嘘のように、穏やかに過ぎて行く。
取って来たチーズに鼻を近づけ、匂いを嗅ぐイツキを、黒川は横目で眺める。





ここで、『…三人目は誰だ』と尋ねたら、まるで自分がその事を気にし過ぎているようだと、黒川は思う。
気にならないと言えば嘘になるが、あえて今、この穏やかな空気の中で聞く事でもないだろう。



「……何、マサヤ。…笑ってる?」
「いや、なんでもない」



そんなタイミングを推し量っている自分自身が滑稽で、黒川は小さく笑った。













posted by 白黒ぼたん at 23:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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