2017年12月06日

タイミング・14








「……はぁ?」



気の抜けたイツキの言葉に、黒川も清水もほぼ同時に振り返り、呆れた声を上げる。


「……お前、誰の話をしていると思ってるんだ?」
「えー、だって俺、今日は本当に、何にもしてないもん」


凄んだ顔のまま黒川がイツキに詰め寄るも、イツキはあっけらかんとし、それでも本当に寒いようで自分で自分の腕を抱えている。

コートの中は部屋着、足元は素足につっかけサンダル。
11月の夕暮れ時には、確かに寒い恰好だし、冷静に考えれば、こんなナリで男とホテルにしけこむとも思えない。

思えなくとも、今更、引っ込める訳にもいかない。




「……お前が、フラフラ遊び歩くから、面倒な事に……」
「マサヤ」




まだ、くだらない御託を並べようとする黒川の服の端を、イツキはきゅっと掴み、清水から距離を取らせるように、自分の側に引き寄せる。
その仕草に、黒川は少し驚いたようにイツキを見下ろし、イツキは、聞き分けの悪い子供をたしなめるような顔で、黒川を見上げる。



「マサヤ、もうお終いにして。そんなに心配しなくても、俺、ちゃんとマサヤの所に帰って来るでしょ?」





そんな事を言って、イツキは、ニコリと笑う。

そして清水は、部外者は自分なのだと、知る。




posted by 白黒ぼたん at 00:06| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
あぁ~ 清水くーーん(´༎ຶོρ༎ຶོ`)

だよね。うん。仕方ない

で、もう 波乱は起きませんか笑?
Posted by 茶々 at 2017年12月06日 06:54
清水、よく頑張ったんですが
出会うのが早すぎて、
遅過ぎたのでしょうw
Posted by ぼたん at 2017年12月08日 12:11
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