2017年12月06日

タイミング・終








イツキに見つめられ、おまけにニコリとされた黒川は、とりあえず、ふんと鼻息を鳴らし、
最後にもう一度清水を睨んだ後、くるりと背を向け、マンションに入ってしまった。

どうやらこれで、一頻り済んだようだと、イツキもほっと胸を撫でおろし
清水にも、ふふ、と笑顔を向ける。



「……ごめんなさい、先輩。マサヤ、うるさくて…」
「あ、ああ…、いや、俺も悪かったな…、……疑われるような事、して」
「気にしないで下さい。ああいうコト言うの、マサヤのお約束なんです」
「……なんか、お前、……変わったな…」



少し寂し気に清水はそう言う。
黒川との関係に思い悩み、疲れて、自分に甘えて来た頃が懐かしい…などと感傷に浸る。

イツキが穏やかに過ごせるのなら、それが一番良いことなのだけど
無条件で喜んでやれるほど、まだ、気持ちの整理はついていない。



「…じゃ、先輩。…ありがとうございました」



イツキはぺこりと頭を下げて、小走りでマンションへ、……黒川の元へ戻っていく。


清水はその背中を見送りながら





自分は、どこで何を間違えてしまったのかを、考えていた。







おわり





posted by 白黒ぼたん at 23:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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