2017年12月07日

イツキの勝ち








「本当にラーメン食べに行っただけだよ。美味しかったよ、味噌味で、叉焼がとろとろで…」
「……ふん」



部屋では黒川がすでに、グラスに酒を注いでいるところだった。
イツキは冷蔵庫からチーズとプリンを取って、ソファの黒川の、足元に座る。


「だいたい、あいつがここに来る自体、オカシイだろう。いつも、入り浸っているのか?」
「今日はたまたま。本当は遊びに行こうかって言ってたんだけど、ナシになって…。でも、ご飯だけなら…って」
「ふん。そのついでに、ヤるんだろう?…どうせ」

「ちゃんと会って、話して、けじめ、付けなくちゃって、思って」



そんな事を言うイツキを、黒川は意外な顔で見下ろす。
イツキはプリンのスプーンを舐めながら、小さく小さく、溜息をつく。



「……けじめ、か。はは。まるでお前ら、デキていたようだな」
「デキてないけど。……良い人だったよ。……俺、色々、助けてもらった……」


言いながらイツキは、身体を傾け、黒川の足にもたれ掛かる。
足元にまとまる姿はか弱く、儚げで、妙な征服欲をそそる。
……解ってやっている訳ではないと思うのだけど…、甘える仕草。




「………マサヤは、もっと俺に優しくしないと、駄目だよ…」





仕上げに、そんな事を、言うのだった。





posted by 白黒ぼたん at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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