2018年04月19日

学校にて








もう、ほとんど授業も無く、出席日数のためだけに顔を出している程度。
当初ほどの熱意はもう無いものの、一応卒業はしてみたくて…、…昼休みの食堂の手作りプリンが食べたくて、通う。

そんな中、久しぶりに梶原の姿を見掛けて、イツキは駆け寄る。



「梶原?、梶原!。久しぶり。元気?元気?」



梶原に、まるで保護者のように干渉されていた時は、付き合いが面倒に思えた時もあったが……あまりにそれが無いのも寂しすぎる。
何せ梶原はイツキの、数少ない、普通の友達なのだ。



「……お、イツキ。久しぶり。ちゃんと学校来てるんだな、偉い偉い」
「偉いよ。でも、つまんないよ、来ても、何か変なプリントやらされるだけだもん」



朝も、夜も、黒川に抱かれる生活を送っていたイツキは、途端に高校生の顔になり、満面の笑顔を浮かべる。
…実は、梶原も学校生活も、イツキにとっては楽しいものだったと、今になって思う。



「何?もう帰る?……ご飯、食べに行く?……俺、結構、話したい事、あるかも…」
「………あー、ごめん、イツキ。俺、無理…」
「…忙しい?」
「……まだ、試験、続いてるし。今日は書類貰いに来ただけだから…、ごめんな」



そう言って梶原は力なく素っ気なく、イツキに、じゃあねと片手を上げて、向こうへ行ってしまうのだった。





残されたイツキはただ、唇を尖らせて、拗ねるのみ。






posted by 白黒ぼたん at 23:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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