2018年05月07日

小話「海辺のホテル」







東京から少し離れたそのホテルは、特に綺麗でもお洒落でもなく。
それでも、ロビーの全面ガラス窓から見える海は、何よりも素晴らしかった。
歩けば、すぐに海岸に出られるほどの距離。ゴツゴツとした岩場に上がる波しぶき。
繰り返される、波の音。揺れる水面に映る、月明かり。

イツキはロビーのソファに半分横になりながら、ぼんやりと海を眺めていた。









事の後で、重たい身体。
無理やり飲まされた酒のせいで、酷く眠い。
目を閉じると、ただ、波の音だけが自分を包む。
まるで波間にたゆたう様。
このまま流されて、どこかに行ってしまえばいいと、思う。






「……待たせたな。…行くぞ」



迎えに来た黒川が、ソファのイツキを見付け、声を掛ける。
イツキは目を開け、一瞬、黒川を見上げ、また目を閉じ。
気だるい声で「…はぁい」と、返事をした。








特に、設定も無いお話。
ちょっとした箸休め的な…w
posted by 白黒ぼたん at 21:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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