2018年06月01日

梶原と佐野







「俺だって好きでココにいる訳じゃねぇよ。…なあ、イツキ、もう帰ろうぜ?」
「佐野っち、先に帰っても、いいよ?」
「そんなん、社長に怒られるだろう!…せめて事務所の近くにしねぇ?そしたら俺、車置いて行けるし、そしたら飲めるし……」


黒川の命により、大人しくイツキの運転手を務めている佐野は愚痴をこぼしつつ、ノンアルコールのビールを啜る。
梶原と目が合うと、一睨みし、本当につまらないと言った様子で、溜息を付く。


イツキは佐野をなだめる様に、まあまあ、と手をやり
佐野の料理の皿に、自分の分のソーセージなどを乗せ、もうちょっと待っててという風に微笑む。


「どうしようか?梶原。…俺、今は少し…バタバタしてるんだけど…、…でも、大丈夫だから。どっか、遊びに行く?…何か、…大野も一緒でも……」
「んー、そうだなぁ……」


言われて梶原は、またチラリと佐野を見遣る。
……もしかしてその「遊び」にも、コイツが付いて来るのではないかと心配する。
そもそも、何故イツキが今、バタバタしているのか…、聞いてみたいのだけど、多分、それは聞かない方が良いのだと思う。




「…つか、何?…バタバタって…?」




思うのに、聞いてしまう。



「何かヤバイのに目、付けられてるんだよな、な、イツキ。
拉致だのレイプだの痴漢だの。マジ、大忙しなんだよな。
だからお前と遊んでる暇はねーの。ハイ、さいなら〜」



そしてイツキがどう答えようかと口を開きかけた時には、佐野が返事をしていた。






posted by 白黒ぼたん at 21:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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