2018年06月02日

短い逢瀬







「ごめんね、梶原。今度、またゆっくり話そ。……佐野っちは、来させないようにするから、ね」
「……って言うか…、お前、平気なの?……何か、危ない目に遭ってるの?」
「ちょっとだけだよ。大丈夫。……俺、梶原とはもっと話したいコト、あるから。……また連絡するね」
「………うん」

「おい、イツキ、行くぞ!」




ファミレスの駐車場で捲し立てられ、イツキと梶原の短い逢瀬は終わる。
イツキはバイバイと手を振り、佐野の車に乗り込み、梶原も手を振りながら、テールランプを見送る。







久しぶりのイツキは、


多分、自分では気が付いていないのだろうけど、おかしかった。






学校で毎日会っていた頃は、ちゃんと高校生の顔をしていたのに、今は……、可愛く艶っぽく、色気がダダ洩れだった。
元々、そうだったものを隠していたのかも知れないが、今は隠すことさえ、忘れてしまったのか。
話をする時も、いやに距離が近い。良い匂いがする。うなじのあたり…だろうか、掻き上げて確かめたくなる。
言葉の最後の「…ね」の時に、ニコリと笑うのも、反則だと思う。

だいたい、拉致もレイプも痴漢も、さらりと話す事柄じゃない。








「………お祝いは、………お前がいいな。……とか、どーよ?」



残された駐車場で、梶原はポツリと呟いて、一人、顔を赤くするのだった。




posted by 白黒ぼたん at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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