2018年07月04日

境目








じゃあね、バイバイと手を振り
イツキと梶原は別れる。
また、明日ね…という言葉が、本当に、明日もずっと続けばいいと、二人、思う。



「…まあ、でも、これっきりじゃねーもんな。……学校、離れても、友達…だろ?
……いつでも会えるし、話せるし。……大丈夫。…大丈夫」


独りになってから、梶原はそう、自分自身をなだめる様に口に出して言う。
そんな事は多分、かなわない事だろうと…イツキと自分は、いる世界が違い、いつしか疎遠になっていくものだろうと……思っていたのだけれど。






意外と、大丈夫。
と、……後で、知る。







佐野が用意した車に、イツキは乗り込む。
運転は佐野。イツキは助手席。

佐野はハンドルを握り、イツキをチラリと見遣る。
イツキは疲れたのか眠たいのか、窓に頭を預け、今にも崩れ落ちそう。




「……帰る…ぞ?」
「…………飲み、行っちゃおうか…、………佐野っち」
「えっ…、いいのか?…でも、社長が……」
「嘘だよ」




チラリと、視線だけ寄越して、イツキはそう言う。
思わず佐野が身体をかぶせ、キスをしても、拒むことは無い。


佐野とは、簡単にするキスが、梶原とはしない、…その境目が、イツキにも解らない。




「…お前さ、結局あいつと…、………したの?」
「…………そんなんじゃ、…ないよ…」


そう言って、イツキは小さく笑った。







posted by 白黒ぼたん at 22:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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