2018年07月09日

イツキvs西崎








「……勘弁しろよ、イツキ。佐野はオマエの運転手じゃねぇぞ。
アホか、こっちにはこっちの仕事もあるんだよ。
オマエの面倒ばっかり見てらんねぇんだよ」




顔を見るなり、そう言われる。
事務所で、西崎に。

イツキは黒川と一緒に事務所に来ていて、黒川が所用で席を外した隙に、西崎が顔を出す。

イツキは、西崎に良く思われていない事など百も承知だったが、そんな風に言われる筋合いも無い。



「……知らないよ。……俺が頼んでるんじゃ、ないよ…」
「ったく、狙われてるんだか何だか知らねぇけどよ。……またどこぞでホイホイ、男、引っ掛けたんだろう?……オマエは…」


そう言いながら西崎は事務所の中まで入り、壁際の書庫の前に立っていたイツキの、目の前まで来る。
壁ドン、でもないが、西崎は壁に手を付き、身を屈める。
世間話をするには、不必要なほど、顔が近い。


「……垂れ流しやがって。……欲求不満なんだろ?………遊んでやるぜ?イツキ?」


ふふ、と西崎が笑うと、その鼻息がイツキに届く。
イツキはチラリと視線だけ上げ、少し西崎を見つめた後……、悪戯っぽく、ふふ、と笑う。





「……じゃ。……遊んでもらおうかな………」
「………ん?」
「…マサヤに内緒で。…バレたら、怒られちゃう。………西崎さんが」
「…お、……おお」



「おお、じゃ無いだろう。馬鹿が」





イツキの誘いに、一瞬、西崎が惑わされた…その時、西崎の背後で声がする。
ハタと我に返り、慌てて振り向くと、そこには呆れ顔の黒川が立っていた。



イツキは、
黒川が戻って来た事に、気付いていたのだろう。
黒川に、おかえりなさいと手を振り、西崎を見上げ、もう一度、ふふ、と笑った。







posted by 白黒ぼたん at 23:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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