2018年07月15日

言葉尻









「……あの言い方、ヤダ。……マサヤは結局、俺が…、誰かとヤるのは……、いいの?」
「嫌も何も、勝手にヤって来るんだろう?……いちいち、言葉尻を捕るなよ」
「勝手になんて、してないよ。……そうなっちゃうのは…、今までが、今までだからじゃん」


ようやく仕事が終わり、イツキと黒川は事務所を出る。
どこかで食事でもと街中を歩きながら、先刻の西崎との会話について、一揉め。



「じゃあ、もう一度くらいヤっても、別に構わんだろう」
「やっぱり、次があるの?……西崎さんに、貸すつもりなの?」
「………あのなぁ…」


細い路地に入り、馴染みの焼き鳥屋に入ろうと暖簾に手を掛けるも…、あまりにイツキが突っかかるので、黒川は呆れ顔で振り返る。


「貸す、とは言ってないだろう!……いい加減にしろ、ウルサイ!」






思わず声を荒げる黒川に、イツキは店の前で立ち竦む。

状況は複雑。

確かに以前は、イツキはモノのように簡単に貸し出され男のオモチャにされていたけど
今は違う。違うけれどそれは、愛なの、かただの独占欲なのか本人たちにも区別はつかない。




「………じゃあ、貸さないって、ハッキリ言えばいいのに…」


イツキは、不機嫌顔でそうつぶやき、半ば黒川を無視するように、焼き鳥屋に入って行った。







posted by 白黒ぼたん at 14:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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