2018年08月04日

週末熱海夜話・5







「………イツキ、お前…、……それ?」
「……変…、………かな?……やっぱ…」
「いや……、すげー、似合うっちゃ似合うけど……、いや…」




とりあえず、コレしか無かったというイツキの水着は
数年前に、某ホテルで、某オヤジが用意してくれたという…、ぴっちりとした黒のビキニで
それはそれで素晴らしく似合うのだけれど、似合い過ぎて、見ている方が恥ずかしくなってしまうものだった。

ハーフパンツ型の水着の梶原と大野は若干顔を赤らめながら、ちらりとイツキの姿を横目で眺め、ニヤニヤと笑う。

その態度に、逆にイツキの方が、機嫌を損ねる。




「………もう! 覚悟決めろって言ったの、梶原じゃんか!
………水着なんて、水ん中、入っちゃえば、解んないでしょ!」



頬を膨らませ口を尖らせ、準備体操もせず、プールに飛び込むと、
その場から逃げる様に、向こう側に泳いで行ってしまうのだった。





「お、おい、イツキ。待て待て。……別に、オカシイ訳じゃねぇよ。…似合ってて、つい、見ちゃっただけ…で……」


梶原と大野もプールに入り、慌てて、イツキを追いかける。
追って捕まえて、じゃれあって…、水を掛け合ってギャハハと笑う…、つもりだったのだが…




イツキの、綺麗なフォームのクロールに、二人はいくら泳いでも追いつく事は出来ず。


そのまま、25メートルプールを3往復してしまい、
三人は、くたくたになるのだった。






posted by 白黒ぼたん at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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