2018年08月21日

週末熱海夜話・15








「二人目、な。あれも地元の大物だぜ。…実際、山野辺よりイイのが釣れた…。
…まあ、最後までヤル必要は無かったがな、ふふ…」
「……マサヤ」
「……お陰で、良い画が撮れたぜ…」
「…マサヤ…」


湯船の隣り。上せた身体を冷ますためのベンチで、イツキはさらに身体を熱くする。
ねぎらいの意味もあるのか、ただの誤魔化しなのか、黒川の手はいつもより濃密で
指と舌と声で、そこいら中の穴を犯す。

情事をどこかで見ていながら助けに入らなかった黒川に、悪態をつこうにも
言葉にならない。

黒川の常套手段、だとしても。
タチが悪いのは、黒川もイツキも、お互い様。




「…マサヤ、……部屋、取ってないの?……ここじゃ、……や…」
「ああ、そうだな…。でも、その前に一度、イっとけ。……声が聞きたい…」
「や…、…だ……、め……」



挿し入れた指を折り曲げ、中を引っ掻く。
それだけの動きなのにイツキは達し、身体を震わせる。
黒川の背に腕を回し、自分の何かが零れ落ちないようにとしがみつく。
短い吐息と共に吐き出される上擦った喘ぎ声が、黒川の、脳を麻痺させた。














梶原は、客室で大人しく、イツキの帰りを待つつもりだったが
せっかく温泉宿に来て、イツキと風呂に入れないのはつまらないと…、余計な事を考える。


もう風呂はいい、という大野を残し、梶原はイツキを探しにあちこちの風呂場を覗く。
大浴場、露天風呂。…少し離れた本館に小さな檜風呂を見付け、そこにも、行ってみる。




風呂場の入り口の棚には、スリッパが二つ。
脱衣所はがらんとして、人はいない。

奥の浴室から、水音が聞こえる。













駄目!梶原、行っちゃダメ!ww
posted by 白黒ぼたん at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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