2018年08月25日

熱海・最終話








朝。
二番目の男はラウンジでコーヒーを飲んでいた。
男は、地元の観光産業でそこそこの立場にあり、昨夜のパーティーの招待客だった。
新聞をパラパラと捲りながら、夕べの、綺麗な少年を思い出す。


ふと、目の前に、見知らぬ男が立つ。
さわやかな朝に似合わず黒のロングコートを羽織り、見るからに怪しげな様子。
……仕事柄、そういった稼業の連中とも付き合いがある。…この男も、その類のものだと、解る。


「……どちら様でしょうか…」


二番目の男は新聞を置き、顔を顰める。
目の前の男の後ろにはもう一人…、…ゆうべの、綺麗な少年が立っていた。


「……あっ…」
「ツレが、世話になったようで…。…また改めて、お話させて頂きます」



そう言って、目の前の男はニヤリと笑う。
後ろに立つ少年は申し訳なさそうに、小さく、ぺこりと頭を下げた。













ホテルの外では梶原と大野が待っていた。
そこに、チェックアウトを済ませたイツキがやって来る。

「…いいのか?イツキ。本当に、タダで…」
「大丈夫、大丈夫。帰りはどうする?駅前に、美味しいプリン屋さんがあるって本当?
「ああ。…ま、行くか」



そうして、三人はホテルを後にする。

週末の熱海旅行は、概ね、楽しい旅行だった。







posted by 白黒ぼたん at 23:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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