2018年08月31日

ヤキモチマサヤ







「一ノ宮と何を話していたんだ?」
「……んー?」


やがて戻って来た黒川と一緒に、事務所を出る。
一ノ宮と少し酒を飲んでいたというイツキは顔も赤く、どこか、…艶っぽい笑顔。
万が一にも、イツキと一ノ宮の間に、そんなコトはあり得ないとは思うのだけれど
では、何を話していたのかと、気になる。

イツキはチラリと視線を寄越して、「…別に、フツーの話」などと言って、ふふと笑う。










一ノ宮は、いつも優しい。黒川に代わって、イツキを気遣ってくれる。
そんな一ノ宮につい、ココロも身体も甘えてしまいそうになるが、一ノ宮にはソレが無い。


『……一ノ宮さんって…、……誰か、いるの?……彼女さんとか』
『…はは。…いませんよ…』
『……えっちとか、……しない人なの? 興味、無いの?』
『そうですね、あまり…。……ああ、でも、まるっきり無いわけじゃ、ないですよ』


意外な言葉に、尋ねたイツキの方が驚く。
一ノ宮も酒が進んでいたのか、いつもより砕けた雰囲気なのが、いい。


『……あまり、そういう衝動は起きないんですが、…ある、なしは別で…。コミュニケーションの一環として必要ならば、…まあ、そういう事も…』
『……するんだ!……え、え?……どんな人?……お付き合い、してる人?』
『はは。…そういう時もある、という話です』










一ノ宮とのやりとりを思い出して、イツキは小さく笑う。
普段、あまりプライベートを語らない一ノ宮の、意外な一面を知れて嬉しい。
……それと同時に、一ノ宮の、その先の事を考えてしまい、さらに顔を赤くする。

隣りを歩く黒川はそんなイツキを見て、どうにも、穏やかではいられないのだった。






posted by 白黒ぼたん at 23:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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