2018年10月24日

結果オーライ







連れて来られたのは都心のホテル。
すでに部屋は押さえてあったのか、スムーズに部屋まで案内される。
イツキは、黙ったまま、笠原の数歩後ろを歩く。



「……静かだね」
「………」
「…ふふ」



部屋は上階のスイート。バーカウンターには洋酒がずらり。
リビングの壁はほぼ窓ガラス。パノラマの夜景が広がる。



「どうする?…飲み直す?」
「…先、シャワー浴びてきて、いいですか?」
「…ああ」



ろくに顔も合わせないまま、イツキはバスルームに向かう。
笠原は上着を脱ぎ、ネクタイを解き、酒を飲みながらイツキを待つ。











笠原にしても、この状況は少し意外だった。
事を急いたか、思いのほか、黒川とのやり取りが熱くなってしまったのだが
そこで、イツキが、自分から身を差し出してくるとは思わなかった。

あのままでは、騒動が起こるとでも思ったのか。
良い心がけと言うか、お人好しと言うか。……ただの甘ちゃんと言うか。

ただ、意外だと思ったのは、黒川も同じなのだろう。
……驚き、悔しがる様子が見て解った。
一応、取引として金の話もし、さらに以前の野田鉄筋の土地など、笠原側の負担も大きかったが……







ガウンを羽織り、バスルームから出て来たイツキを見ると
……まあ、それも良し、と、思うのだった。






posted by 白黒ぼたん at 23:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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