2018年10月25日

ビジネスライク







バスルームから出て来たイツキは笠原と目が合うと、何の挨拶なのか、一度ぺこりと頭を下げ、寝室へ向かい
「お待たせしました、…どうぞ」などと
まるで色気のない言葉で誘う。



「…せっかちだなぁ。…やっと、こんな状況になったのに、少しは間合いを楽しまないと…」
「でも、…する事は、…一緒でしょ?」


イツキはベッドの縁に腰掛ける。その脇に、ロックグラスを持った笠原が近寄る。

先ほどのクラブでは、黒川を遮り、こなれた様子で男を誘い
部屋に入れば淡々と、ビジネスライクに事を進めようとする。

それでも目前に立てば、イツキが緊張し、身体を強張らせているのが解る。
何気に手をやり髪の毛に触れると、びくりと肩を震わせ、遠ざける様に少し身体を反らせてみせる。



「……じゃあ、何で自分から引き受けたの?……黒川を、助けるため?」
「…別に、…俺は…、……こういうの…が…仕事だから…」
「…ふぅん?」



笠原はイツキの髪の毛を後ろに引っ張る。同時に、イツキの顔が上がる。
進んで仕事に勤しむ割には、怯えた目、嫌そうな顔が堪らない。



「じゃあ、……始めてもらおうかな」







posted by 白黒ぼたん at 22:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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