2018年11月07日

悪態








少し、主導権を握られていると、危機感を覚えたのかも知れない。
笠原は乱暴にイツキを転がし、望み通り、後ろから激しく突きさす。
腰を両側から掴み、勝手のいい玩具のように、好きに扱う。

柔らかな髪の隙間から覗くうなじ。浮かび上がる頸椎の線。
何かにすがる様に腕がシーツを泳ぎ、その都度、肩甲骨の影が形を変える。
女とは違う腰の細さは、頼りなげで、それでいて芯の通った強さを持っていて
…中の具合は、言わずもがな。熱く、溶ける。




けれど、一番、気になったのは、喘ぎ声だった。
勿論それも、女のような甲高いものではない。
充分感じているくせに、イツキは口を噤み、なるべく声を漏らさないようにしているのか、
「……ん、……んっ…」と、くぐもった声が、逆に、もっと鳴かせてみたいと、笠原を煽る。



「……どこだ?……どこがいい?………もっと、感じてみろよ…」
「………ん、………そこ、……いい…」
「…もっとだ。……イツキ…」
「………だめ、………い…っ…ちゃう………」




反応の良いところを擦り上げると、イツキは中で達したようで、特別な動きをする。
……それに、笠原も持って行かれる。




「……くそっ…」




別に、不機嫌で悪態を付いた訳ではない。
どうにも、コントロールの効かない自分自身に、笠原は小さく舌打ちをした。









posted by 白黒ぼたん at 00:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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