2018年11月08日

確信







「俺の女になれよ。黒川より、いいぜ?」
「……ならないよ。……この一回こっきり、でしょ?」



何度か交え、ようやくお互いの身体の熱が収まったのは、明け方になった頃。
傍らでうつらうつらするイツキに、笠原が囁く。


「このまま、素直に返すと思う?」
「帰してくれるでしょ?……笠原さんって……」


言いながら、少し肌寒くなったのか。
イツキは肩をすぼめ、自分の手で、自分を抱くような恰好になる。

笠原は、足元の毛布を引き上げ、イツキの肩に掛ける。
イツキは笠原を見上げ、にこりと笑う。



「……意外と、良い人だった。……俺、ちょっと…、…来た………」




そのまま、イツキは寝入ってしまった。
さすがに夕べの宴席から続けての事、もう、とうに身体は限界を超えていたのだろう。




笠原は無防備に寝息を立てるイツキを、眺める。




以前に一度抱いた事があると言うのに、二度目は、想像以上に面白かった。
黒川が執着するのも解る。それを奪い、自分のモノにしたいという気も、まだ、ある。


けれど、何があっても、絶対に、黒川はイツキを手放すことはないだろう。

イツキを抱いて余計に、笠原はそう確信した。






posted by 白黒ぼたん at 21:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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