2018年11月18日

階段・3






「カンパイ」



モヒートのグラスをカチンと鳴らして、イツキと清水は久しぶりの夜を始める。
二人きりで話す事は、何度か学校ではあったが、やはり、こんな場所では趣が違う。
清水は私服のジャケットを羽織って、イツキは制服のジャケットを脱いでいて
清水は普通に、良い男で、イツキは無意識に、……色気を垂れ流す。



「……美味しい。ミント、さっぱりする…」
「…お前さ、大丈夫なの?」
「…え?」



意外とあっさりと誘いに乗ったイツキを、清水はグラスに口を付けながら眺める。
…確か、つい数日前まで、何かヤバイ事に巻き込まれているとかナントカ。
学校の行き帰りにも、あの金髪が車で来ていたような気がする。

イツキはニコリと笑って、清水を見つめて。



「大丈夫。俺、別に、ビールしか飲めないって訳じゃないし!」



などと言って、清水の笑いを誘うのだった。













「社長。駅前のビジネスに部屋を取ってあります。今日はそちらに…」
「お前はどうするんだ?…一ノ宮」
「先に帰ります。別件がありまして…」


ぺこりと頭を下げ、一ノ宮は部屋を出て行く。
本当に忙しかったのか、…今日はもう、何も問題は起きないだろうと踏んだのか、ともかく

部屋には、黒川と秋斗の二人が残される。





勿論。
黒川は、今のところ不自由はしておらず、秋斗にそんな感情は抱いていない。



けれど、今日の秋斗は、違った。




posted by 白黒ぼたん at 22:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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