2018年11月25日

階段・最終話







翌日の昼下がり。
イツキと黒川はマンションのエントランスでバッタリと出会う。
イツキは部屋着姿のまま出てきた所で、黒川は、外から帰って来た所。

お互い、前の晩に何があったなど、知る由もなし。




「マサヤ。おかえり」
「…ああ。…何だ、出掛けるのか?」
「んー。…お腹、空いたから、コンビニでも行こうかなって…。マサヤ、何か、いる?」


そう言ってイツキは微笑む。……あれだけ淫猥な身体のくせに、昼日中の光が似合う。
黒川は若干寝起きの風情。珍しく乱れた髪に手をやり、少し考えている様子。



「……メシでも行くか。……焼肉、行きそびれたしな…」
「え、いますぐ?……じゃあ、俺、上着取って来る…」
「いや、いい。……どうせ、すぐに脱ぐ…」







黒川は踵を返し、マンションを出る。イツキは慌てて小走りで、黒川の後を追う。

手を挙げ、止まったタクシーに乗り込む前に



イツキは、黒川に追いつき、その腕にしがみついた。








おしまい




posted by 白黒ぼたん at 21:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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