2018年12月23日

一波乱・3







「……店を出た途端、急に殴られてな…、ああ、でも、大した傷じゃない…」
「…でも、血が…、……シャツも…」
「…クソ、跳ねたか…。……これは、向こうのだろうよ。とりあえず、やられた倍はやり返したからな…」



何かしら、黒川に恨みを持っていた相手らしい。
こめかみのあたり、角材のようなもので殴られた裂傷は、黒川の言う通り、そう大きなものでも無かったが…、酒の飲み過ぎも手伝ってか、出血が止まらなかった。

イツキは棚から救急箱を取り、処置に必要な物を探す。
カーゼ、消毒薬、テープ…、ガサガサと探すも、手が震えるのか、ぽとりと床に落としたりする。



「…先に、…風呂だ。血でベタベタする…」
「ええっ。……いいの?……そんなの…」
「流して、絆創膏でも貼れば、済む」
「……すまないよ……」



おろおろするばかりのイツキを尻目に、黒川は風呂場に向かってしまう。
イツキは慌てて追いかけ、黒川が服を脱ぐのを手伝い、一緒に中に入り、血と汚れを洗い流す。
当然、染みるのだろう。黒川は顔を顰め、小さく悪態を付く。
それでもどうにか傷口を綺麗にし、タオルできつく抑えながら、風呂場を出る。


イツキは黒川にガウンを羽織らせ、その時になって初めて
自分が、服を脱ぐの、忘れていた事に気付いた。






posted by 白黒ぼたん at 23:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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