2019年01月13日

思い出話









「俺、最初、先輩、超不良だと思ってた…」
「…はは。まあ、優等生では無いよな…」


イツキと清水はなんとなく、校内を歩き、ぽつりぽつりと思い出などを語る。
出会い、好意を抱き、深い仲になったものの別れ……、
今の関係はと言えば、よく解らないのだけど、それがたった2年間の間にあったことだというのが…、不思議だった。


「保健室。…一番最初、ココだよね? 先輩、俺の寝込み、襲った」
「……バイクの鍵、探しただけだろ?」
「美和先生は?…先輩、美和先生と、お付き合いしてるんでしょ?」
「………してねーわ」


イツキにしてはハイレベルな会話。
清水はイツキを横目でチラリと見て、深意を探る。
……女と付き合っていないのであれば、自分と付き合えばいい。……などという駆け引きがある訳でもなく、イツキの興味はそこで尽きる。



「…こっちの廊下も階段も。…3年生専用とか、すごい面倒臭いの多かった…」
「まあな。…変なこだわりはあったな…」
「相馬先輩とかは?連絡してる?」
「するかよ!…別にトモダチじゃねーだろ?」
「……そ?」


清水からすれば、相馬はむしろ、嫌いな相手だった。
……確か、イツキも、……何度か嫌な目に遭っているはずだ。

けれど時間の経過や、他の大きな出来事に流されてしまうのか、イツキにとって過去の出来事は一括りで…、ただの思い出に替わってしまう。
…柔軟さ、寛大さ。それはイツキの良い所でもあり、悪い所でもある。

清水は、実は自分も、その一括りに入っているのだろうと、…小さく笑う。





「……あ。美術室のトコのトイレ……」







posted by 白黒ぼたん at 13:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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