2019年01月22日
記憶の澱・1
絆創膏を貼り直して、黒川は出掛けて行った。
イツキは一人部屋に残り、やっと少し落ち着いたように、肩で息をする。
風呂の支度をし、合間に部屋を片付け、風呂に入り、上がった頃にはすでに23時。
冷蔵庫からビールを取り、さっきまで黒川が座っていたソファに座り、ぼんやりとテレビを眺める。
「……つかれた…」
意識せず、呟いてしまった。
夕べからの出来事を思えば、それも仕方がなかった。
目を閉じると、頭の奥がチカチカと光る。
あやうく、自分が誰で、今どこにいるのか解らなくなる。
多分今はそう不幸ではないけれど。
全てを、納得して受け入れた訳ではないけれど。
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