2019年02月04日

記憶の澱・8







「……リョーコさんや、一ノ宮さん、いなかったら…、俺、……駄目だったな…、きっと………」

イツキは独り、そう呟きながら、二本目のビールを飲む。
…酒は、意外と早い内から飲まされていた。
もともと家で、両親はよく晩酌をしていて、イツキは小さい頃から、ちょっと口を付けてみる……などという悪戯をしていた。
多分、体質的に強い、という事もあるのだろう。

ベッドで頭を押さえつけられ、キスと一緒に、度数の高い洋酒を口移しに飲まされ、
穴に、直接ボトルを突っ込まれ、否応なしに、中に流し込まれて……

そんな事を繰り返すうちに、普通の、ただの呑み助になってしまった。






『……………だ……め…』






酔うと感度が上がる気がする。ヤバイ薬を使われるよりは、マシだと思う。


『お前が勝手に動いているだけだろう?』
『……違う…、……だめ、……動いちゃう……』


仕事に出され、散々ヤられた後だと言うのに部屋に帰って、黒川の上に跨り腰を振るのは
……酒のせい、という事にしておく。
繋がった個所を擦り合わせるように、イツキは動く。
黒川はイツキの腕を掴み、時折腰を突き上げては、面白そうに笑う。


『もっとイイ顔を見せろ。…もっと…ぐちゃぐちゃになってみせろよ』
『……ひっ………う……う…』
『あー…、ヨダレは垂らすなよ、ふふ、汚ねぇな……』

『………め、………マ………』













そうやって、酒とセックスにすっかり溺れた中学三年の秋に


イツキは、リョーコが死んだと言う、知らせを聞いた。




posted by 白黒ぼたん at 22:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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