2019年05月24日

余波・5







深く身体を重ね、終わるとうとうととし、目が覚めるとキスをする。
そんな事を何度か繰り返している内に、夕方になってしまった。
イツキは、すぐ目の前のミツオの寝顔を眺めながら…、……小さく溜息を付く。

自分は緩すぎて、脆すぎる。簡単に、流されてしまう。
……黒川の傍にいた時より、……もしかして今は悪い状態なのではないかと思う。




「………イツキちゃんはさ、……考えすぎだよ…」
「……え?」




目を閉じたまま、ミツオが呟く。どうやら眠っていた訳では無いらしい。
物憂げなイツキの様子を察し、ミツオもふうと、溜息を付く。


「……仕事のことも、俺のことも、もっと気楽に考えてていいよ。イツキちゃん、頑張ってるんだからさ。たまには、自分にご褒美ぐらいあげてもいいよ」
「……それは…、……ミツオさんが、…ご褒美って事?」
「…うん」


ミツオは目を開きイツキを見つめると、悪戯っぽくニコリと笑った。











ミツオは布団から抜け出し、そそくさと身支度をする。
これ以上長居をしては、もう、本当にイツキから離れられなくなると、冗談めかして言う。

「……また来るよ。……ああ、もう、変な飲み会に出ちゃ駄目だよ?
…駅まで…、ああ、いい、いい。、送らなくていいよ。改札で別れるのって、チョー辛いんだから……」


ミツオは靴を履き、バイバイと手を振って、玄関の扉を開ける。
身体が半分出たところで、もう一度イツキを見る。
イツキはシャツだけ羽織った姿で、ミツオを見送っていたのだけど…、


…別れ際はやはり寂しくて、つい、一歩外に出てしまう。



「………ミツオさん。……心配して来てくれて、…嬉しかったです…」
「…ん。……じゃあね、イツキちゃん…」



ミツオはイツキの頭に手をやり、ぽんぽんと軽く叩き、そのまま、その頭をぐっと自分の胸に近づけ…、

……名残惜しそうに身体を離し、イツキの元から離れて行った。






posted by 白黒ぼたん at 23:57| Comment(3) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
あぁ〜〜
嵐が来るぅ〜予感がするぅ〜〜〜(//∇//)
Posted by ぷぷ at 2019年05月25日 15:41
ミツオ、いっちゃんのことが好きなんですね
玄関でイチャついてるとこ林田さんに見られたかな?
Posted by はるりん at 2019年05月25日 17:05
ぷぷさま
嵐と言うより泥沼。昼ドラばりですよ笑

はるりんさま
ミツオ、いっちゃんの事、気になりまくりです。ここが勝負と思ったかな?
Posted by ぼたん at 2019年05月26日 15:10
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