2019年05月29日

コイバナ







翌日、イツキは普通に仕事に向かう。
体調が優れないと言ったものの、半分は二日酔いと…ミツオのせいで、ずる休みをしてしまったと…少し、反省していた。

それでも心配し、労ってくれる社長に、ぺこりと頭を下げて、自分の仕事につく。

隣りに座っていたミカは妙にニコニコと微笑み、イツキに飴玉など分けてくれるのだった。











「あたしはね、実はね、……林田さん狙いなの。でも、あの人、なんかぽやんとしてるトコあるじゃない? あんまり強気で出ても、あれかなー…って思って…。
でも、だからと言って何にもしないんじゃ、何にも変わらないじゃない?
どうしたらもっと…こう、…ぱっとするかな…。ドラマチックな展開ってゆーの?」


昼休み。
部屋に二人きりになったミカが、急に自分の恋愛相談を始めるので、イツキは驚く。
田舎町の、色気も素っ気もない、小さな作業場。今まで、この手の話が出来る雰囲気ではなかったが

イツキが、……たとえ同性相手だとしても……、いわゆる「ドラマチック」な恋愛をしていると解り、がぜんミカの意識が高まる。



「…やっぱりさ、…何か、仕掛けるべきだと思う?……どう思う?……イツキくんは、何か、した?」
「え?……ええと、俺は…、特に…何も。……待ってるの、専門っていうか…」
「ええー? それでいいの?……ああん、何かガツンと行くべきじゃないのかなー」


ミカは頬を赤く染め、一人、盛り上がっていた。



林田とはうっかりセックスしてしまったが、別に恋愛感情は無い。ミカが林田を好きだと言うのなら、この先は少し、気を付けよう。
黒川には「待ち専門」だったが、そろそろそれは変えた方が良いのかも知れない。
ガツンと行けば、状況は変わるのだろうか。では一体、何をどう、ガツンと行けばいいのだろうか。


イツキは弁当のコロッケを突きながら、何をどこまで話して良いのか、困っていた。







posted by 白黒ぼたん at 23:24| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
待ち専門という言葉が面白いですね
言われるがまま、待ってるだけでは、何も変わらないって少し悟った?
もしかして、いっちゃんから会いに行っちゃう??
黒川、喜んじゃうから!(表情には出さないけど)
Posted by はるりん at 2019年05月30日 14:30
そのうち、いっちゃんから
夜這いをかけると良いと思います♪
Posted by ぼたん at 2019年05月31日 21:37
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