2019年06月13日
極楽の夜・9
露天風呂から出て、屋内の洗い場を小走りで抜ける。
まさか追っては来ないかと…確認したかったが、後ろを振り向く間も惜しい。
脱衣所のロッカーは生憎、一番奥の、目につきにくい柱の陰。
自分が隠れるために選んだ場所だったが、今となっては、周りが見えない事が怖い。
「……着替え。……あっ、もう館内着じゃない。……服、服…」
バスタオルで身体を拭くこともせず。髪の毛先からはぽたぽたと水が滴る。
ロッカーの中から着替えを出す。途中まで、間違えて館内着に袖を通し…、…このまま帰るのだったらそれは違うと、慌てて着直す。
「……なるほどね」
いつの間にか背後に迫っていた男に声を掛けられた時には、イツキはようやく下着を身に着け、シャツを羽織ったところだった。
男は、
イツキを突き飛ばす。
イツキはよろけ、壁に当たる。
すかさず男はイツキの腕を掴み、後ろ手にねじり上げ、そのまま背中ごと壁に押し付ける。
イツキは男の顔も見れず、壁に張り付く格好になる。
さすがにプロと言うべきか、男は簡単にイツキの自由を奪う。
「………コレじゃぁ、……隠すワケだよな。……何、兄ちゃん、……そっちの子?」
男はイツキの下着に手を差し入れ…、イツキの、隠したがっていた部分を、指先で確認した。
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やっぱり捕まった…ヤクザはマズイでしょ
そっちの子ってどっちの子
普通の、カタギの
じゃない方の子、でしょうか…