2019年08月21日
お食事処・3
「……あー、ハイハイハイハイ。……解ってる、夜には帰る。書類は西崎に回しておけ、横浜には明日、顔を出す。……ああ、……ハイハイ」
施設の一角にある喫煙ブースで黒川は一ノ宮に電話をし、一頻り、小言を聞く。
適当に謝り、返事をするも、それでもそろそろ仕事に戻らないとマズイとは、解っていた。
気まぐれと勢いでココに来てしまったが、自分が思っていた以上に、イツキに…飢えていたらしい。傍に居たら居た分だけ、さらに……欲しくなってしまう。
「イツキ」は中毒性のあるヤバイ薬のようだと、前々から知っていた。
それを、売りに、仕事をしていたというのに……それに自分がハマってしまってはどうしようもない。
「………ミイラ取りってヤツだな…、はは」
黒川は自虐的に笑い、吸っていた煙草を灰皿に押し付ける。
この食事が終わったら、東京に帰ると、決めていた。
戻り際、食事処のカウンターに寄ると、丁度、タッチパネルで注文していた商品が出来上がったところだった。
餃子に唐揚げ、オニオンサラダにヨダレ鶏。枝豆そしてビール。
全ては持ちきれないと黒川は枝豆とビールだけを持ち、後はイツキに取りに来させようとテーブルへ戻る。
イツキの向かいには
見知らぬ一人の男が座っていた。
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いっちゃん寂しすぎますよ
一ノ宮さんカンカンですけどね
数日しか会えないなんて(ノД`)
いっちゃんの前に座っているのは
この間のあいつ…??
余計に堪えますよね。
もー、いっそ、連れて帰っちゃう?