2019年08月28日

お食事処・終








その後、三人はビールを3杯ずつ飲み、程よく酔っぱらう。
何を話したのかよく覚えていないけど、別れ際の松田は上機嫌で
『…じゃあな、黒川さん。今度また別んトコで飲み直そうぜ、イツキちゃんも一緒にな』
そう言って、黒川の腕をバンバンと叩くのだった。





「……ちょっと、意外。……マサヤ、もっと怒るのかと…思った……」


イツキと黒川は脱衣所に戻り、帰り支度をする。本当はもう一度風呂に…とも思ったが、これだけ酔っていては無理そうだ。
シャツを羽織り、レンタルのタオルをくるくると丸め、少し舌っ足らずな様子でイツキが話す。


「…松田さんと、…なかよしになった?」
「…素人ならボコって終いに出来ても、奴は、プロだろ。…下手に焚きつけて恨みを買っても、後が面倒だ…」


着替えの済んだ黒川はロッカーをバタリと締め、隣のイツキを見遣る。
イツキはまだ、シャツのボタンに手間取っている。


「……まだ暫くはお前に、ココに居て貰わなきゃならん。……敵を作っても、仕方ないだろう……」
「……しばらくって、どれくらい…?」
「さあな」



そう、素っ気なく、黒川は言った。







精算を済ませ、施設の外のタクシー乗り場に向かう。
すでに昼過ぎ。今日中には事務所に帰ると黒川は一ノ宮に約束をしていたし、イツキも…、……もう、蜜月に似たこの時間は終わるのだと、解っていた。




せめて車が永遠に来なければ良う。




けれどすぐに、小さな提灯を乗せたタクシーが目の前に停まる。
イツキが先に乗り、黒川はそのイツキを押しやる様にして、乗り込む。




黒川が告げた行き先は

「一番近くのラブホテル」

だった。










posted by 白黒ぼたん at 23:39| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
もうすぐ帰ってしまうから、ホテルで満足いくまで、やりだめ(?)しておかないとww
黒川さん帰らないで、いっちゃんがかわいそうです…
Posted by はるりん at 2019年08月29日 20:10
すごい貯めたみたいですよww
それでもあまり持たないかも…
Posted by ぼたん at 2019年09月02日 23:29
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