2019年09月24日

黒川







馬鹿にしたような笠原の笑い声。
以前のやりとりの時もそうだった。未成年の男娼に本気で入れあげていると。冷静な判断も出来ない程のめり込み、溺れていると。
そうやって笑い、見下し、黒川ほどの男がそうであるはずが無いだろうと言わせ、それならば、気軽に売ればいいのだと、誘導する。



けれど、今日の黒川は、以前とは少し違う。
ウイスキーをロックで煽っていたが、まだ、酔いが回る程ではないだろうに。




「………愛か。………笠原さん、あんたもカワイイ事を言うな……」
「………は?」
「………まあ、確かに、………そんなモンかも知れんな」




それは笠原に、というよりは、自分自身に言っているような口ぶりだった。
言って、ふふ…と笑い、手に持っていたグラスを空にする。





「まあ、そんな訳でな。……イツキを他所に出す気は無いんだよ」
「………は…」




黒川の言葉に笠原は、多少、驚く。
笑い飛ばしてやろうかと口を開けるも、変な息しか出て来なかった。

その動揺を悟られないようにと、笠原も自分のグラスを空にする。
カウンターの奥にいたウェイターにお替りの酒を用意させ、一呼吸置き

次の手に出る。







posted by 白黒ぼたん at 22:24| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
黒川さん、ちょっと素直〜!
その調子で笠原のペースを乱せばいいのよ!
Posted by はるりん at 2019年09月25日 19:02
笠原も結構クセモノですからね〜
どうなりますかね〜〜〜
Posted by ぼたん at 2019年09月25日 23:24
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