2019年12月03日

フェスタ・19







「…まあ、そんなに緊張しなくてもいいよ。俺は、本当に、イツキくんと…ちょっと話がしたかっただけなんだよね…」


刃物を突き付けられ強引に連れ去られ、そう言われたところで、安心はできない。
イツキは身を固くし、車のドアに寄り、なるべく笠原から距離を取る。
どうにか隙を見て逃げ出したいところだが、ガラスにはスモークが貼られ周りの様子も解らない。

どこかに連れて行かれるまでもない。すでに、密室。


「……笠原さん、もう、俺とは、……あれで、お終いって…約束しましたよね?」
「ああ、アレはね。でもその後に、また案件があってね。ホラ、俺、光州会と手を組んだだろう?……そうしたら、イツキくんが、付いて来たんだよ」


そう、言うも、順序は逆。
イツキと絡みたくて、光州会と組んだのだろう。


「……光州会の件にしても、俺、もう……、何もないはずです。全部、終わってます」
「………そう?」





ふと、笠原はイツキの方を向き、まるで値踏みでもするようにジロジロと眺める。
ずいと前に乗り出し、間合いを詰める。
イツキの顔に、手を伸ばす。
そのまま体重ごと預け、唇を重ねる。


イツキは口を真一文字に結び、せめてもの抵抗を見せるのだけど
笠原はイツキの頬を鷲掴みにし、その口を、強引にこじ開けた。





posted by 白黒ぼたん at 22:08| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
笠原!
話しをしに来たって言った側からこれか!
君の話しはキスしながらするのか!
どうなる、いっちゃん(´;ω;`)
Posted by はるりん at 2019年12月04日 07:07
キスなんて、挨拶ですよ!

ああ、挨拶、したいもんですな!
Posted by ぼたん at 2019年12月05日 23:46
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