2019年12月18日

フェスタ・30







黒川はと言えば、松田と一緒にタクシーに乗り、どこぞへと向かっていた。
一ノ宮は事務所で、何かしの対応があるかも知れないし、かと言って黒川一人では、何をしでかすか解らない。

適当な第三者がいた方が良いとの、判断だった。





「…イツキくんの行き先、解ったのかい?」
「…多分な」
「何?…あんたらいつも、こんなトラブル起こしてるの?」
「…トラブルは…、イツキだけだ」


車はずっと賑やかな大通りを走って行く。
あまり都心の道に詳しくない松田でも、交差点の看板などから、今、どの辺りを走っているのか見当が付く。

10分…20分ほど乗った頃だろうか、池袋の地名が見え、その一角でタクシーは停車し二人は降りた。


ビルが立ち並ぶ賑やかな通り。ショップや飲食店が軒を連ねる繁華街。
少し先のビルにある「フェリーチェ」というクラブに用があるのだと黒川が言う。




嶋本組内部のリークによると、今夜の笠原の予定はこの場所での「会合」になっていて、しかも、その「会合」の相手もメンバーも極秘事項。
誰も近寄るなと、戒厳令まで出されていた。






「…あそこにいんの?イツキくん?」
「…いや、まだ…、どうだろうな……」
「…ふーん。…聞いて来てやろうか?」



「…はっ?」と、黒川が驚く間に、松田はふらり、フェリーチェに向かって行く。
こんな時に、顔が知られていないというのは、非常に便利なものだった。






posted by 白黒ぼたん at 22:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
トラブルはマサヤのせいで間違いありません。何時も何時も理不尽に扱われるイツキちゃんがかわいそうでなりません、
もちろん嫌ならば、よまなければ良いのでしょが、救いのあるエンディングにそろそろ持って行けませんでしょうか?繰り返し行われる虐待は充分ではありませんか?
Posted by カナリア at 2019年12月19日 21:41
あー…救いのあるエンディングを迎えると、お話終わっちゃうのでー…

善処しますっっ
Posted by ぼたん at 2019年12月20日 00:01
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