2020年01月16日

祭小話・8








いい加減、笠原も、自分が分の無い争いに乗り騒動を長引かせているのだと…自覚はあった。
それでも引くに引けないのは、黒川との軋轢と、イツキへの、未練だった。
二度ほど抱いた少年は、想像以上に具合が良く、身体の相性も良いように思えた。
しかも、身辺を調べてみれば、ホレた腫れたで黒川の傍にいる訳ではないらしい。ならば、自分にも目があるのではないか…と。

もう少し、揺さぶりを掛けたいトコロだが、警戒した黒川がイツキの身を隠し、接触もままならない。
コトは、捩じれるばかり。このままでは、埒が明かない。







『…イツキくんは、黒川の事、愛してるの?…だから、一緒にいるの?

……それなら仕方ないな。俺は、諦めるよ』







そう、言えてしまえば、事態はもっと短く簡単に、終わるはずだった。








黒川の事務所では
黒川と一ノ宮、そして松田が
ぬるい茶を啜りながら、あれこれ、情報を集め精査している所だった。

一ノ宮は、松田と対面してから数分の間に、松田の素性を調べたらしく
相応の丁寧な挨拶をし、イツキが世話になったことの礼を言う。

「あんたも物好きだな。こんな揉め事に首を突っ込んで、何の得がある?」

黒川にそう言われ、確かに、と思う。
それでも松田はこの場に妙な魅力を感じ、この先の付き合いに、何らかの得るものがあると……


思ったのか、ただの、暇つぶしか。







posted by 白黒ぼたん at 22:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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