2020年03月19日
チャージ中
小休止、とばかりに黒川はベッドから抜け、台所で水を一杯飲んでいた。
ウワバミのイツキに付き合うのは、中年男にはなかなか、酷な話だった。
勿論、時間を掛けた愛撫で、イツキは何度かイカされていたし
優しく手を滑らせたり、唇を寄せただけでも、身体を震わせていた。
内臓を抉る様な挿入では、悲鳴のような喘ぎ声をあげ、失神しかけ、
それでもまだ足りないのか、腰を揺すって、「んんん…」と甘ったるく呻る。
「………性欲の塊かよ、…手に負えねぇな…。ふふ、………飽きない奴だよ…」
そう黒川は呟き、空になったグラスにもう一度水を注ぎ、寝室に戻って行った。
ベッドの上ではイツキが、手足を縮め身体を丸め、横たわっていた。
そんな格好でもしていないと、身の内の熱が垂れ、収拾が付かなくなるようだ。
黒川はイツキの肩に、冷たいグラスの底を当てる。
イツキはピクリと動き、重たい瞼をゆっくりと開き、黒川が自分の為に水を持って来てくれたことを知る。
「………あり…がと。……マサヤ…」
「騒ぎ過ぎだ。どれだけ溜まってたんだよ。まだ足りないとか、言うなよ?」
「……足りないよ、………ぜんぜん」
イツキは身体を起こして、コップを手に取る。水を一気に飲み干し、口元を手で拭う。
「……身体の中、全部、マサヤにする。そうしたら、やっと……俺、ここに帰って来たって…気がする……」
「………そうか?………それなら、もう少し……時間を掛けないとな…」
黒川は、イツキの手からコップを受け取り、脇に置き、それからイツキの肩を抱き締める。
髪に指を絡め、頬にキスをする。イツキは黒川の背中に腕を回す。
互いの、虚ろを、互いで埋める夜。
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2人愛し合ってるみたいよ
愛し合っていると思います。