2020年04月12日

腐れ縁







「…水?…コンビニで買ってんのか?……結構、重たいだろ?」

佐野は、イツキが持っていた買い物カゴを手に持ち、驚く。2リットルのペットボトルが2本入っているだけで、すでにズシリと腕に食い込む。

「んー。でもここが一番近いし。何でも揃うし。……本当は大きなスーパーも行きたいんだけど…」

牛乳と小さなパッケージの洗剤と、食パンをカゴに入れる。確かに、生活全般の買い物をするには不便だった。

「…でも、歩いて行っても荷物が大変でしょ?……マサヤに、車で行って、とも言えないし」
「…あー……、そりゃ、そうだよなぁ……」


レジに並びながらそんな話をして、笑う。
黒川が黒塗りの車でスーパーに買い物に行く姿は、なかなか、見ものだと思う。
それでも、そんな想像が出来るほど、黒川とイツキの生活が安定しているのだと
買い物の袋を持ち、マンションまで送りながら、佐野は思う。




「………良かった。なんか、落ち着いてて。俺、…お前、どうしてるかなって…、その…、ヒデェ事もしちゃったし…、……怒ってるかなーって思ったけど……」
「怒ってるよ」


イツキは即答し、チラリと佐野を見る。唇を尖らせ、不機嫌そうにしてみせる。
それでもそれは本当に怒っている顔ではない。


「でも、まあ、いいや。……その代わり、今度佐野っち、俺になにか、してよ?……何か、いいこと……」
「…お、…おお! するする! 何でもする!」




多少悪さが過ぎても軽率でも、それで終わりになるほどイツキと佐野の縁は浅くない。

マンションの下に着き、部屋まで荷物を持って行こうかと言う佐野を軽くいなして
イツキはまたね、バイバイと、笑った。




posted by 白黒ぼたん at 23:13| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
2人で大きなスーパーで買い物している所も見てみたいです!
カートを押してキョロキョロしているいっちゃんの後ろで、何もすること無くただ黙ってついて行く黒川www
目立つでしょうねwww

佐野っち、部屋まで荷物を運んだら、いたしちゃうでしょ笑
断られて残念でした
Posted by はるりん at 2020年04月13日 06:42
本当は二人で買い物、行って欲しいですw
いっちゃんが目を離した隙に、カートに超高級霜降り和牛とか入れて、いっちゃんに怒られるといい!ww

佐野っちとは、また今度〜
Posted by ぼたん at 2020年04月15日 22:47
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