2020年04月13日

主婦イツキ







イツキと黒川は同じ部屋に暮らしているとは言え、生活全般の必要な仕事を、明確に分担している訳ではなかった。

夫婦でも、あるまいし。

黒川は仕事が忙しく、部屋にいる時間は短い。
そう、散らかしもしないし、食事は外で済ませられる。
洗濯も、クリーニングに出せば良いし、タオルや下着やら細かいものは乾燥機付きの洗濯機に放り込むだけで良かった。

イツキは最近、ちょっとした食事を作ったり、新しい炊飯器を欲しがったり
使ったタオルを脱衣カゴに集めたり、何かと、細々とした家事をするようになっていた。

『……メシなんて作らなくていい。所帯じみた真似はするな』

と、言うのは、照れ隠しが半分と……あとの半分は結構本気で、鬱陶しいと思っているようだった。






その日も、イツキは部屋に一人。
風呂を沸かし、酒のツマミになるような皿を2,3つ用意し、乾燥機に入っていたタオルを畳みながら黒川の帰りを待っていた。
基本、黒川からは何の連絡も無い。

意外と夜は長い。

イツキは畳んだタオルを棚にしまいながら、自分が本当にしたい事はなんだろうと考えて…
ふうと溜息を付き、ケータイの着信を確認し、



届いていた一通のメールを開いた。





posted by 白黒ぼたん at 21:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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