2020年04月18日

芋ようかん







「…東京駅の…駅ビルのどっかで…、ちゃんとした店舗じゃなくて、期間限定のブースで…。なんかね、小森さんて、主婦のパートさんが今、お休みで…人が足りなくて…
作業所もフェスタの後で注文が増えて、忙しくて…、こっちにはミカちゃんが来るんだけど…、……俺に一緒に、やって欲しいって…」

「…………ふん」



翌朝。マンションの近くの店で朝定食を食べながら、イツキは誘われた仕事の説明をする。
四角いトレーの上にはご飯と味噌汁。小さなサバの塩焼き、玉子焼き、小松菜の煮びたし。
口直しに芋ようかんが付いているのが、嬉しいセット。


黒川は味噌汁を啜りながら、適当な相槌を打つ。
昨日の寝物語より、ずいぶんと話が具体的だと…、……少し気付く。



「……お前、笠原の件が収まったからと言って、……他に問題が無い訳じゃないだろう?
……どんな客が来るかも知れん…。お前のケツを掘った奴に、バッタリ会うかも知れないんだぞ?」
「………マサヤ、心配する?」
「…そのままどこぞに連れ込まれて、ヤられる様ならな。……お前の十八番だ」
「…………」


いつもの癖でつい、強い言葉を使ってしまう。
返事に詰まったイツキは唇を尖らせ、軽く黒川を睨む。

一度視線を逸らせて、また、向き直って
イツキは…、………ニコリと笑う。


「でも、そうなったら、……マサヤが助けてくれるんでしょ?」
「…………知らん」




黒川は鼻息を鳴らし
自分の芋ようかんを、イツキの皿に移した。




posted by 白黒ぼたん at 23:17| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
やっばいwww マサヤの甘やかし\=͟͟͞͞(꒪ᗜ꒪ ‧̣̥̇)/
Posted by ふふ at 2020年04月19日 05:11
ホレた弱みなんですかねぇ
最近すっかり、甘くなりました。
Posted by ぼたん at 2020年04月20日 22:41
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