2020年05月28日

ミカとユウ






途中、黒川は一ノ宮と連絡を取り、一ノ宮が待つ外の車用口へと向かった。
ミカは、少し離れて、イツキの後を追いかける。
イツキに話しかけたいのだが、…隣にいる男が怖くて、なかなか声を掛けられなかった。

車用口には、一ノ宮とユウの姿があった。一ノ宮はイツキの無事を確認すると、良かったと安堵の笑みを浮かべた。




「小野寺が出たぞ」

まるでお化けか熊でも出たかのように、黒川は言う。

「おや。……こんな場所にですか。何、繋がりなのでしょうね。……それにしては早く事が済みましたね」
「あんなのに付き合っていられるか。…胸糞悪い。……飲みに行くぞ」



ふんと鼻息を鳴らし、不機嫌顔のまま黒川は歩き出す。
振り返り、イツキに早く来い、と顎で指図する。
イツキは…、ミカとユウを気にしていた。
黒川とミカが一緒に現れた経緯は解らなかったが、助けて貰った事には違いない。


「……ミカちゃん、ごめん、ありがとう。……今度、ちゃんと、話す……」
「うん。うん。聞く、聞く。……絶対ね!」

「お二人にはお世話になりましたね」


手早く会話をしていると、そっと一ノ宮が近づく。
そして、ミカとユウにきちんと礼を言い、時間を取らせてしまったお詫びにと、帰りの車代を持たせてくれた。

後でその包みを開くと、そこにはタクシー代にしては高額すぎる現金が入っていて
ミカとユウは顔を見合わせ、……一体、彼らは何者なのだろうと……、想像に花を咲かせるのだった。





posted by 白黒ぼたん at 22:47| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
一ノ宮さん、紳士だわ〜
黒川さんの足りない所を補ってくれてますね
Posted by はるりん at 2020年05月29日 17:48
黒川。足りな過ぎですよ。
一ノ宮さん、苦労してます。笑
Posted by ぼたん at 2020年05月29日 21:52
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