2020年07月22日
バカンス・20
「……自分は好き勝手にするから、お前もそうすれば?
……でも、遊んだ分は、仕事で返せよ、みたいな?
嘘。……ああ、でもマサヤなら…あり得るのかも。
まあ…そうだよね。別に俺とマサヤ、他の人としちゃダメなんて、そんな関係じゃないもんね。
……じゃあ。お言葉に甘えて、思いっきり遊ぶ?
竹本さんも、地元のコワイ人も……もっと、深い仲になれば良かった?
でも…それじゃ…マサヤの思い通りじゃん。
『やっぱりな。この際、人数が増えても一緒だろう』
とか言って、笑って、俺に「仕事」させる気なんじゃない?……多分」
木曜日のイツキは朝から取り止めもない考えが頭をグルグルと回る。
そうかも知れない、違うかも知れない。
どちらにせよ考えに囚われ、気分が晴れないだけで腹が立つ。
相変わらずあの男は自分勝手で、少ない情報で、イツキを翻弄する。
「……もう、知らない。……なるように、なればいいんだ……
俺がどうなったって……どうでもいいんだ。きっと……!」
半ば自暴自棄に吐き捨てて、イツキは…朝から缶ビールを一本空けて、旅館の部屋を出る。
「はよー。イツキ、久しぶり!
ああ、やっぱ遠いな。始発で来てもこの時間だもんな。
旅館に荷物を置きに?……ああ、いい、いい。そんなに大荷物じゃねーし。時間、もったいないし!
行こうぜ!……海に決まってんだろ?……夏だぜ!?」
なるようになってしまう、幸か不幸か今日の遊び相手は、梶原だった。
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いっちゃんといっぱい遊んで楽しい時間を過ごして下さいね〜
まさかそういう関係にはならないですよね??
梶原とそーゆー関係…危ない時もありましたが、もう吹っ切ったかな?
でも、まー、夏ですから!?
ひとみんさま
梶原、いいヤツですよね。いっちゃんに貴重な人材です。