2020年07月27日
バカンス・22
20代前半のOLだと言う女子二人組は、イツキと梶原が高校生では無いと聞くと「可愛く見える」などと言ってキャッキャと笑う。
イツキはともかく梶原は、可愛いと言われて嬉しくもないが……、それでも、女子と話が出来るだけで嬉しいお年頃だった。
そんな訳で、午後は4人でビーチボール大会。
女子にも、イツキにも、良い所を見せたい梶原は、とにかく元気に張り切っていた。
「いやー、若者、元気あるわぁー。お姉さんはもう、へとへとー」
「……元気があるのは梶原だけです。……俺ももう、駄目……」
もう、お終いと、髪をお団子に結んでいる女子がビーチを離れ、奥のベンチに移動する。
イツキも、限界。ベンチの隣りに腰掛ける。
梶原と、ショートヘアーの女子は、ラリー中だった。
「…カナエちゃんはバレー部出身だから、体力あるのよね。アタシは文化部で。……イツキくん、ジュース飲む?……お水もあるよ?」
「お水、貰います」
「ふふ。カワイイー。……ね、長袖、熱くない?……そんなに日焼け、駄目?」
「………はい」
イツキの怪しい水着は、肌が弱く日に焼けたくないためだと説明していた。
お団子女子のマユミはビキニの胸元に入った砂を払いながら、ペットボトルの水を飲むイツキをチラチラと、伺う。
「…ね、イツキくんたち、本館なんだよね。…ご飯終わったらさ、どこかで集まらない?
……ラウンジでも、………お部屋でもいいよ?」
そう言ってマユミはニコリと笑う。
口元のほくろが色っぽいと…、それがマユミの売りだったのだが
生憎、それはイツキには伝わっていないようだった。
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いっちゃんが女性としているところ想像つかないんですけど(*≧▽≦)
いっちゃんも想像出来ないと思いますよ。