2020年08月16日

昼の黒川








朝のコーヒーを飲み終えると、黒川はまたベッドに戻ってしまった。
ここには休みに来た、というのは本当だったようだ。
寝転がり、しばらくは新聞を読んだりテレビを眺めていたのだが
いつしか、寝入ってしまう。

イツキはベッドの縁に座り
黒川の寝顔を眺める。
あまり、昼の光の似合わない男。
無防備な姿。


憎いだの、殺したいだの、そんな感情はもう無いが
変わりに、何があるのかは、解らない。
振り回されてばかりの日々が面倒臭いと言えば、面倒臭いが
嫌なこと、ばかりではない。
それで全てを帳消しにして良いほど、簡単な話でもないのだけれど。




「……ま、今は……いいけどさ……」

イツキはぐっと身を乗り出し、黒川の寝顔を眺め、そう呟いてみる。
あまりに呑気に寝ているので、とりあえず、鼻をきゅっと摘んでやった。







posted by 白黒ぼたん at 22:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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