2020年08月31日

茗荷谷









「…でもさ、売り場って言うか…ただのコーナーだよね、棚に商品、並んでるだけの…」
「……まあ種類も少ないし…仕方ないんじゃないですか…」
「まあね。道の駅に卸してる、おばあちゃんが作った梅シロップとか、置けないもんねぇ…」

「ハーバルさん、大丈夫ですか? レジ締めの手順、解りましたか?」




イツキとミカは新しく入る百貨店で、事前の研修を行っていた。
常設店と言っても、そうきちんとした店構えではない。
会計は手計算で、お金のやり取りは百貨店のレジと共通で。
最後に集計して、書類をまとめて、上の経理に通さないと行けないのだ。




「カード決済は総合レジでお願いします。商品券は使えるものと使えないものがあるので気を付けて。
締めの時には、明細と控えをこの管理票に貼って……」




売り場の業務主任の茗荷谷は髪を七三に分けた真面目そうな男で
時折、銀縁のメガネを触りながら、細かな作業の説明をする。

イツキはあまり、こういった時間は得意ではないのだけど…そうも言っていられない。



「……まあ、やっていく内に覚えますよ。何か問題がありましたら、内線3番で私に連絡して下さい」



そう言って男は書類をガサガサとやって、次の説明を始める。





「……茗荷谷さんって…クソ真面目そう。……カノジョ、いると思う?」
「……さあ。……どうでしょうね……」
「……あたし、……林田さんと、…終わっちゃったんだ…」






社員食堂の食券の買い方を聞き流しながら
ミカはイツキに、そんな報告をした。







posted by 白黒ぼたん at 23:32| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
真面目な業務主任の名前は何と読むのでしょうか?
いっちゃんと絡んでくるのかな?

Posted by はるりん at 2020年09月01日 06:56
とりあえず真面目な
眼鏡っ子を一人配置しました♪
なんか…小難しい名前…と思って…
ミョウガダニさんですww
Posted by ぼたん at 2020年09月01日 22:31
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