2020年09月19日
ハーバル歓迎会
百貨店の側の小さな居酒屋。歓迎会と言っても人数は10名にも満たない、こじんまりとしたもの。
イツキとミカ。同じフロアのコスメショップ「リルガール」のユウ。ユウの同僚。
同僚と仲の良い、ネイルサロンの店長。ネイルの隣のアクセサリー屋のスタッフ。
皆の行きつけのカフェの女の子と、女の子と出来ているとウワサの店長。
そして、何故か、フロアマネージャーの茗荷谷も招かれていた。
「……いやー、なんだかダニーにも話が回っちゃって…。オフィシャルな集まりと思われたらしくて……。なんか、ごめんね……」
フロアで働く皆からすれば、お堅い上司の茗荷谷が同席というのも……気になる所しれない。
幹事のユウが申し訳なさそうに、ミカに耳打ちする。
もっともミカは気にもしていない様子。自分たちのために集まってくれたのだもの、むしろ嬉しいとニコニコ笑う。
「ありがとうございます!ハーバルです!これから、よろしくお願いします!!」
そう元気よく挨拶をし、グラスを掲げた。
ミカと気が合うユウが集めたメンバーは皆、気さくな酒呑みで…会はほどなく明るい酔っ払いばかりになる。
簡単な自己紹介や仕事の軽い愚痴をこぼしたあとは、何人かずつで固まり、話に花を咲かせる。
イツキは
少し年上のネイルの女店長に、少々面倒臭く絡まれ……おまけに口説かれそうになり、慌てて席を移動すると
そこには、茗荷谷が一人で日本酒を煽っているところだった。
茗荷谷はイツキをちらりと横目で見ると
「……今日は遅刻でしたね。オープンの30分前は朝礼があるので、遅れないように」
と、言った。
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