2020年09月26日
夜伽話
いつか、どこかの夜。昨日の続きだったかもしれない。
イツキと黒川はベッドの中で、他愛もない話。
実を言えば2人とも、かなり酒を飲んでいた。
時折呂律が回らないのも、ご愛嬌。
「……例えば、例えばだぜ?
借金を抱えたジジイがいたとして、だ。期日までには返せない。で、
俺は優しいからな、色々妥協案を見つけてやる。土地を売らないか?娘を売らないか?
ウチの鉄砲玉になって、一仕事しませんか?と。
だが一ノ宮は違う。あいつは俺より冷たいぜ?
保険があるので、死んで頂いても大丈夫ですよ、と。……そういう奴だ」
「…それは…、優しいとか冷たいって話なの?……どっちもどっちだと思うけど…」
最近、妙に一ノ宮の評判が良く、黒川は多少、気にしているらしい。
黒川と一ノ宮の関係は微妙で、イツキにもまだよく解らない。
「いつでも穏やかに見えるのは、本心を隠しているからさ。…腹ん中は真っ黒だぜ」
「…その真っ黒が、表に出ちゃってるよりは良いと思うけど……」
「……それは、俺のことかよ?」
黒川は身体を起こし、傍のイツキに覆いかぶさり、…憎々しいことを言う恋人の唇を塞いだ。
ただ、それだけの話。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/187964845
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。
この記事へのトラックバック
http://blog.sakura.ne.jp/tb/187964845
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。
この記事へのトラックバック
株が上がってますよね
私もこのお話の中では謎の多い一ノ宮さんが一番好きです
腹黒いみたいですけど笑
黒川さんから鼻でフンって言われますね笑
あたしも良く知らなかったりします。笑い
と心臓が大暴れしてます!笑
聞いていてこちらの方がモゾモゾしちゃいます!