2020年12月03日

イツキとミツオ








夕方。イツキの上がり時間。
入れ替わりのミカに作業の引き継ぎをしている時に、ミツオが現れた。

ミツオは、ハーバルとは馴染みが深い。
イツキがこうやって働けるようになったのも、ほぼ、ミツオのお陰だった。
お礼と、モロモロ報告も兼ねて、今日はこの後一緒に食事に行く。




「都内の一等地に常設構えるようになるなんて…、ハーバルも売れたなぁ…」

新しい店舗を眺め、しみじみつぶやく。
都内限定だと言うミニサイズのハンドクリームを手に取り、ふふふと笑う。

「内容は、道の駅と変わらないですけどねー。…ミツオさん、今度あたしも、ご飯誘って下さいね」
「ふふ。そうだね、ミカちゃん」

「…じゃあ、ミカさん。お先に失礼します。帰り際に宅急便、出しておきますね」
「うん。お疲れ様、イツキくん」



自分の仕事を片付けて、ミカに挨拶をし、小さな荷物を持ってイツキはミツオの前に立つ。
その様子を、またミツオはしみじみ眺めて、「…イツキちゃんも立派になったなぁ」などと呟く。

イツキは、照れ笑いを浮かべる。



「なんとか、頑張ってます。…ああ、ミツオさん、俺、この荷物出して、着替えて来るんで…そこのホールのベンチで待ってて貰って良いですか?」

「うん」






ミツオとにこやかに話をしてから、スタッフルームに向かい、上着を着替え
集荷窓口に荷物を預け、またミツオのところに戻る。

その姿をどこかで

茗荷谷や、関が見掛けていた事は、また別の話。





posted by 白黒ぼたん at 15:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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